e-ケア授業!

第六回e-ケア授業!

手順書とは?

手順書は、法人や事業所によっては『指示書』や『訪問介護計画書別紙』等と、呼び名が違う事はありますが、『ご利用者個々に作成されるサービスごとの手順を示した書類』です。

訪問介護における手順書作成の目的や意義 3つの主なポイント

手順書を作成する目的や意義は主に以下の通りです。

  • 訪問介護計画書の目標達成のため
  • どの訪問介護員が訪問しても同じ介護サービス提供を行えるようにするため
  • 法令遵守のため

訪問介護計画書の目標達成のため

訪問介護計画書は、サービス提供責任者が作成を行う事が定められており、サービス内容についても同計画に書き記すことが必要です。

サービス内容は身体・生活等の区分をはじめ、時間、曜日、訪問サービス予定者等を記載する必要がありますが、ご利用者ごとに定める目標を達成するためには、より細かくサービスの内容を記載し、ご利用者本人と訪問介護員が同じサービスを行う事を意識し目標を達成するという視点をもつことが重要です。

このために、訪問介護計画書のサービス内容をより細かく記載するために存在するのが手順書です。

どの職員が担当しても同じサービスを提供するため

1人のご利用者には、複数名の訪問介護員が担当することがあります。また、予定していた訪問介護員が急遽休みを取った場合には、代わりの訪問介護員が急遽向かわなければいけません。

このような場合、サービス提供責任者自身が代行できれば良いですが、必ずしもそうできるとは限らず、同行無しでサービスを担当せざる得ない場合もあり、代わりに入る訪問介護員は、『手順書』1枚をもって向かわなければいけないこともあります。

また、残念ながら訪問介護員が急な退職になる場合には、十分な引継ぎなく違う訪問介護員に引き継がなければいけない場合もあります。

このような時に、詳細な手順書が無いとご利用者様に大きなご負担を与えてしまうことになりますので、手順書は『誰が見ても、それ1枚でサービス提供が可能な状態である』ことを意識して作成を行いましょう。

法令遵守のため

指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準(平成十一年厚生省令第三十七号)の内、第28条管理者及びサービス提供責任者の責務の中に以下の文言が記載されています。

指定訪問介護事業所の管理者は、当該指定訪問介護事業所の従業者及び業務の管理を、一元的に行わなければならない。

2 指定訪問介護事業所の管理者は、当該指定訪問介護事業所の従業者にこの章の規定を遵守させるため必要な指揮命令を行うものとする。

3 サービス提供責任者は、第二十四条に規定する業務のほか、次に掲げる業務を行うものとする。

一 指定訪問介護の利用の申込みに係る調整をすること。

二 利用者の状態の変化やサービスに関する意向を定期的に把握すること。

二の二 居宅介護支援事業者等に対し、指定訪問介護の提供に当たり把握した利用者の服薬状況、口腔くう機能その他の利用者の心身の状態及び生活の状況に係る必要な情報の提供を行うこと。

三 サービス担当者会議への出席等により、居宅介護支援事業者等と連携を図ること。

四 訪問介護員等(サービス提供責任者を除く。以下この条において同じ。)に対し、具体的な援助目標及び援助内容を指示するとともに、利用者の状況についての情報を伝達すること。

五 訪問介護員等の業務の実施状況を把握すること。

六 訪問介護員等の能力や希望を踏まえた業務管理を実施すること。

七 訪問介護員等に対する研修、技術指導等を実施すること。

八 その他サービス内容の管理について必要な業務を実施すること。

引用:厚生労働省

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